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春うららかな3月に 牡丹が艶やかに花を咲かせる
中日版『牡丹亭』が円満に公演 坂東玉三郎氏へ蘇州「栄誉市民」を 王栄書記が進言

 

   3月13日晩、金鶏湖湖畔の蘇州科技文化芸術センターは彩りに溢れ、輝くばかりの光で人々の目を奪った。日本国宝級の歌舞伎大御所の坂東玉三郎主演の中日版『牡丹亭』が堂々と幕を開けたのである。明瞭で神韻のあるセリフ、独特の趣のある演技で、科文センター大劇場はしんと静まりかえり、観客は杜麗娘の世界に深く酔いしれた。中国対外文化交流協会の潘震宙副会長、江蘇省委員会常務委員で蘇州市委員会書記の王栄氏、江蘇省文化庁副巡視員の汪人元氏、市指導者の徐国強氏、馬明龍氏、王鴻声氏、府采芹氏らが観賞し、在上海日本総領事の横井裕氏も夫人を伴って今回の公演のために足を運んでいた。

 

 

 2008年、坂東氏主演の中日版『牡丹亭』は日本の京都南座と北京の湖広会館で合計30公演を行い、連日満員の大きな成功をおさめ、「暖かい春の日に満開している牡丹の花のようだ」と評された。今年は「中日文化交流協定」締結の30周年であり、中日版『牡丹亭』が昆曲の発祥の地である蘇州で公演されるのも意義深いものがある。全国政治協商会議副主席、中国文学芸術界連合会主席の孫家正氏は3月6日に「昆曲東伝蓬壺、姑蘇春来玉牡丹(昆曲は東の蓬莱の山まで伝わり、蘇州の春には玉色の牡丹が咲く)」との祝辞を贈った。公演前に王鴻声氏と横井裕氏もそれぞれお祝いの言葉を述べた。

 

 

   今回科文センターで上演される中日版『牡丹亭』は「遊園」「驚夢」「写真」「離魂」「叫画」「幽媾」「回生」の7幕からなっている。「写真」「幽媾」の2幕で蘇州昆劇院若手俳優の翁育賢が杜麗娘を演じるほかは、すべて坂東玉三郎が演じる。公演で坂東氏は一つ一つのしぐさを通して昆曲演技の伝統を再現しただけでなく、『牡丹亭』に対する彼自身の理解を余すところなく表現した。

 

 

   中でも、「離魂」の演技は観客の心を震わせ見る者を引き込んだ。杜麗娘は白い服に身を包み、吟詠 · 立ち姿のどれ一つをとっても抑えきれない憂いをたたえていた。観客は一心に見入っており、同情のため息をつかない人がいなかった。春香役を何度も演じたことのある沈国芳は舞台裏に戻ってから涙を抑えることができなかった。「私はもともと泣かないで済むと思いました。しかし彼の演じる声を聞くと、こらえることができません。」

 

   蘇州昆劇院の蔡少華院長は公演中ずっと舞台袖に立ち、坂東氏の演技を細かに見ていたが、「非常に完璧で、独特の趣がよく出ています。」と賛辞を送った。院長によれば、坂東氏は蘇州に到着して以来、食事と睡眠の時間を除いてずっと練習に打ち込んでいた。今日の演技はその努力に恥じないものであり、杜麗娘の真髄を押し広げるものとなっているとのことだ。

 


   公演が終わって、観客は口々に「中国語のできない日本人が杜麗娘の真髄をこれほどまでに演じるとは、実に容易ではないはずだ」と言い表した。多くがその場を離れるのを名残惜しく感じており、90歳を過ぎるある年寄りは中日版『牡丹亭』の製作者靳飛氏の手をずっと握って感謝を表していた。坂東氏は蘇州市民に認めてもらえたことについて「非常にうれしい」と語っていた。潘震宙氏、王栄氏一行は公演後に親しみをこめて中日版『牡丹亭』の全出演者と面会した。王栄氏は坂東氏の昆曲に対する貢献に感謝していると興味深げに語り、さらに坂東氏に蘇州「栄誉市民」の称号を贈るなどと、蘇州市長に進言した。


  (2009/03/14 日本語訳/白瑞雲)



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